英文を和訳する
皆さま、おはようございます。1年で最も日が長い季節。早起きも苦にならず、元気に過ごせるような気がします。
さて、今日は「英語学習」について少しお伝えしたいと思います。
私は「英語学習アドバイザー」として、英語学習にお悩みをお持ちの方々にお会いして、それぞれの方にとって最適な学習方法を考えるお手伝いもしています。年齢、学校、職業、レベルなどによって状況は様々なのですが、多くのケースに共通するアドバイスのポイントがいくつかあります。
その一つ、「英文和訳」についての私の考えをご紹介します。
日本の英語教育も進化しつづけていて、学校によっては、ネイティブの先生の授業を増やしたり、英語のみで授業を行なっているところもあるようです。とはいえ、まだまだ「英文を和訳する」という授業が残っているところも多いのではないでしょうか。
この「英文和訳」が良くない、との考えもあるようですが、私は、
「英文和訳」の学習はとても効果的である
と感じています。特に、母語習得の時期(生まれてから10歳から12歳位まで)を過ぎて、「日本語が中心の生活を送り、日本語を母語としていて、英語を第2言語として学ぶ」方々にとって、よりあてはまることだと思います。
母語を操る力は、誰にでも備わっているパワフルな能力ですから、その力を上手に使いましょう!と思うのです。
ただし、英語が話せるようになるためには、その和訳の仕方に注意が必要です。
ポイントは、ずばり
「自然な日本語に訳しましょう!」
です。
簡単な例で考えてみましょう。
携帯で話をしている女性、相手から何をしているのか聞かれ、
“I’m eating!”
と答えています。いわゆる直訳をすると
「私は今、食べています」
ですね。でも日本語でこんな言い方はしません。この状況だったらどう言うか、を考えてみます。
「今、食事中なの」
はどうでしょう。より日本語らしい表現ですよね。
ただ、”I’m eating.” が常に「今、食事中なの」とは限りません。次の写真を見てみましょう。
ママから「お野菜食べなさいよ!」と言われ、
(スープの中の野菜を見せながら)
“I’m eating!”
と答えています。
この男の子、日本語ではどのようなことを言っているでしょう?
「食べてるよー!」
という感じでしょうか?
日本語と英語はかなり異なる言語です。ルールも違えば、その言語が使われている文化も違う。直訳するのはかなり無理があります。そして直訳したとしてもその日本語は不自然なことが多いので、使っている日本語との距離があり過ぎて、いざ日本語で考えたことを英語で表現しようとしても、それまで英文和訳で学習してきた英語の単語や表現と結びつけることができないのです。
そこで私のおススメする「英文和訳 4ステップ」は、、、
1. 英文を読む
2. わからない単語があれば辞書で調べてみる
3. 内容を理解する
4. 日本語ならどう表現するかを考える
“I’m eating.” のような簡単な文であっても、英文和訳をこの4ステップで取り組むと、その積み重ねで、母語である日本語と第2言語の英語が繋がるようになると感じています。
最初は「えー面倒だなあ、」とお感じになるかもしれませんが、
続けていくうちにコツが掴めて時間がかからなくなりますよ。
さて、今回のこのテーマ、そもそもどうしてブログで取り上げよう、と思ったか、と言いますと、、、
先日、夕食を食べに行った際、食事が出てくるまでの間、英語の宿題をしていた娘に、「これどう訳すのかなー」と尋ねられました。その文が、「英文を自然な日本語に訳す」のにとてもいい練習になるものだったからなのです。
皆さまに宿題としてご紹介します!皆さまならどのような日本語になさいますか??😊
スーパーの野菜売り場での会話です。
Yuki: Mike, Look at these potatoes.
Mike: I see many kinds here.
特にMikeの言葉。本当に簡単な英語のようですが、自然な日本語に訳すにはそれなりに頭を使います!ぜひ考えてみてください。
それでは今日も素敵な一日をお過ごしください♪
First Star☆
中野美夏子