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No を柔らかく伝える

皆さま こんばんわ。 GW、いかがお過ごしですか? 私は先日森林浴をしました。新緑を眺めていると気持ちがすーっと落ち着いて、目の前が開ける感じがします。

さて、今日は、おもてなし英語、

Noを柔らかく伝える

というお話です。

先日、観光客も多く訪れるセルフサービスのカフェに行った時のことです。 隣の席にアジア系の家族連れが座りました。そしてそのお店で買ったコーヒーなどを飲みながら、いきなり持ち込んだパンをみんなでパクパク。

そこへお店の方がしかめっ面でやってきて、”NO!” と言って手を振り、すぐ行ってしまいました。まるで警察官が一方通行の道を逆走してきた車に向かって、「ダメダメっ!止まって!!」と言っているような表情でした。

その家族連れはみんなで顔を見合わせ、きょとんとして、肩をすくめて、パンをしまっていました。私はいたたまれない気持ちになりました。

確かにカフェに他店の食べ物を持ち込んで堂々といただく、というのは日本ではびっくりのマナー違反です。でももしかするとその家族の住む文化ではよくあることなのかもしれない、、、。

実はこの「持ち込み食べ物outside food・飲み物drinks」で困っているお店は多いようです。私も現場指導などで、よく相談を受けています。 最初は戸惑いながら断っていたけれど、あまりによくあることで、「いい加減にして!」という気持ちになってきてしまうようです。 確かにこの時のお店の方も「またか、、、」という様子でむっとしていらっしゃいました。

この状況、結局双方が嫌な思いをしていて、とても残念です。 お店の方の気持ちもよくわかります。 同時に観光客の方の気持ちを察して悲しくなります。 きっと自分の国の感覚で全く悪気なく行ったかもしれない行動にひどく感じの悪いダメ出しをされて嫌な思いをなさったことでしょう。

日本の文化ではあり得ない!と感じることに遭遇しても、もしかしたら相手の文化では普通のことなのかもしれない、と考えて、寛大な心で対応できるといいですね。 そして伝え方もI’m afraid… (あいにく、恐れ入りますが、のニュアンス)のクッションを使って柔らかく。 単語は少なくてもいいのです。

この場合、

“I’m afraid… no (outside food and drinks are allowed.)”

実際は、

“I’m afraid … no…” と控えめなダメ、というジェスチャー、で大丈夫です。

前回のブログでもお伝えしましたが、異文化間には思いがけない常識や価値観の相違が存在します。 そしてそんな時はコミュニケーションがとにかく大事です。 No は我慢せずに伝えてください。 そうしないとストレスが溜まって明るいサービスになりません。 表情も曇ってしまいます。 そもそも楽しくありません。

ただ、伝えるときには「クッションを使って柔らかく」を意識しましょう。 間接的な表現は、使おうと思ってもなかなか単語が出てこないし、間違ってしまうと逆の意味になったりすることもあり難しい、、、。なのでシンプルに表現を柔らかくしてくれるクッションを使う、これがおすすめです。

ぜひぜひI’m afraid …のクッションを上手に使って異文化間の誤解をなくしてください。

それでは皆さま、引き続き素敵なGWお過ごしくださいね☆

中野美夏子

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