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電話予約でのおもてなし

皆さま、こんばんは。今日は私が受けた電話応対でのおもてなしについてお話したいと思います。

最近、アフタヌーンティーにはまっています。以前、乗務員をしていたころ、たまたまロンドン線を多く担当した年がありました。ロンドンからは夜のフライトなので、その日の昼間はあまり無理をしたくない、、、でもせっかくなので、ということで、よく同僚の方とアフタヌーンティーをして過ごしたことを思い出したことがきっかけです。そして今、友人たちもそれぞれの生活で忙しかったり、離れていたり、、、お会いするのが久しぶり、ということが多いので、その貴重な機会をより大切な時間にするためにアフタヌーンティーがぴったりなのです。

そのような理由からのアフタヌーンティーですから、制限時間があるようなところは困ります。でも調べてみると制限時間が設けられているところが多い、、、。そこで、ホームページなどに制限時間が表記されていないところを探します。 次回の約束には、友人の好みも考えて、とてもスタイリッシュで素敵なホテルのロビーラウンジを選んで、早速電話してみました。

受付の方がとても丁寧に応対してくださり、こちらが必要なことをお伝えすると「それではご予約承ります。」「お願いいたします。」となりました。ところがそのあとに、「ちなみにロビーラウンジは2時間半の時間制限を設けさせていただいておりますが、ご了承いただけますでしょうか?」とのお申し出がありました。一瞬戸惑いましたが、その場では「はい」と答えてしまいました。電話を切ってから、せっかく久しぶりに会う友人とゆっくり過ごすには2時間半の制限は短い、、、と考え直し、結局キャンセルすることにしました。

そして今度は日本の老舗ホテルのラウンジにトライ。「〇月〇日に予約したいのですが、、、」「その日でしたら、3時間の制限付きではございますが、窓際のお席が空いております、いかがでしょうか?」と聞いてくださいました。「制限時間のないお席でお願いしたいのですが、、、」とお伝えすると「かしこまりました、それではそのようなお席でご予約承ります。」とのお返事。気持ちよくお願いすることにしました。

お店側の立場に立てば、お客様に無制限に長居されるのは望ましくないことはわかります。 人気のある、素敵なお店であればあるほどそうでしょう。 前者のように予約完了、となってから、制限時間のことを伝えられれば、断りづらく、仕方ないかな、と妥協するお客様も多いでしょう。しかしサービスを受ける側としてはあまり気持ちの良い流れではありません。

一方、後者の日本のホテルの対応では、同じ「長居は望ましくない」という状況があるはずなのですが、「さすが、日本のおもてなし」、と感じました。

一つは多様なお客様のニーズに合わせて選択肢があること。

この場合、「ゆったりした時間」を優先するお客様と「素敵な景色を見ながらの雰囲気」を重視するお客様、それぞれの希望に合う設定をしてお店側の事情も上手に解決しています。

そしてもう一つは、最初にそのことをお客様にお伝えしている、ということ。

改めてこちらのホテルの「おもてなしの心」を感じました。

実はどちらのラウンジもアフタヌーンティー以外で利用させていただいたことがあります。 インテリア、空間の雰囲気は前者のホテルのほうが素敵かもしれません。 それでもやはり「心」に魅かれます。 もちろん後者の日本の老舗ホテルも「かたち」=インテリアやお料理などのハード、も十分満足できるものであることは言うまでもありませんが。

私がいつもセミナー等でお伝えしているおもてなしの「心」と「かたち」のバランスについて、今回も考えるきっかけになりました。そして研修では、私自身のこのような経験も、それぞれのクライアント様のケースに応用して考える、ということをしています。

皆さまはどのような「おもてなし」サービスを受けたことが印象に残っていらっしゃいますか、、、?残念ながら直接お伺いすることはできませんが、身近にいらっしゃる方と少しお話なさる機会があるといいなあ、と思います。

それではまた次回のブログで、、、

あくまで「日本のおもてなし」ファンの

First Star  中野美夏子

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